営業マンがマネージャーになるには?プレイヤー時代に積むべき経験と数字を見る力

営業マネージャーを目指すなら、営業成績だけを追っていればいい——というわけにはいきません。マネージャーになると、自分の売上ではなくチーム全体の成果に責任を持つことになります。だからこそ、プレイヤー時代の過ごし方の意識と工夫の違いが、いざマネージャーになった時大きな「差」を生みます。

📌 この記事のポイント

  • プレイヤー時代から「自分の言動で人に成果を出してもらう経験」を積む
  • 最初に経験したいのは後輩指導
  • 次に、チームの数字を見る経験
  • そして、営業プロセスの改善経験
  • 特に重要なのが「売上を分解して見る力」
目次

プレイヤー時代に積むべき3つの経験

① 後輩指導

最初に経験したいのが、後輩指導です。

仕事を教えることで、人によって理解度もモチベーションもまったく違うことを学べます。

自分にとっては当たり前のことが、相手には難しい。逆に、自分が苦労したことを簡単にこなす人もいる。この当たり前の事実を、実感として持てるかどうかが大きいんです。

また、教えるためには自分のやり方を言語化する必要があります。これが結果的に、自分自身の営業力の整理にもつながります。

② チームの数字を見る経験

次に、自分の売上だけでなく、メンバーの商談数、受注率、案件進捗などを把握する経験です。

自分の数字だけを見ていると、営業は「頑張ったかどうか」の世界に見えます。でもチーム全体の数字を見ると、営業を構造的に捉えられるようになります。

誰がどこでつまずいているのか。チームとして足りないのは商談数なのか、受注率なのか。この視点は、マネージャーの仕事そのものです。

③ 営業プロセスの改善経験

さらに重要なのが、営業プロセスの改善です。

「売れないメンバーがいる」という問題に対して、精神論ではなく、どの工程でつまずいているのかを分析し、改善策を考える能力が必要になります。

トークスクリプトの見直し、提案資料の改善、ヒアリング項目の標準化、案件管理のルール整備。こうした「仕組み」に手を入れた経験があると、マネージャーになったときの引き出しが増えます。

最重要スキル|売上を「分解して見る力」

ここからは、マネージャーになる前にいちばん身につけておきたい力について、もう少し詳しく見ていきます。

営業マネージャーを目指すなら、個人の売上だけを見る習慣から卒業する必要があります。

達成率が80%だったら、どうするか。

チームの売上が、目標の80%だったとします。

ここで「もっと営業を頑張ろう」と言うだけでは、マネージャーとして十分ではありません。売上が足りない原因を分解する必要があります。

  • 商談数が足りないのか
  • 商談から提案への移行率が低いのか
  • 提案から受注への成約率が悪いのか
  • 平均単価が低いのか
  • 失注理由に共通点はあるのか

数字を分解すれば、改善すべきポイントが見えてきます。

「商談数は足りている。でも提案までの移行率が低い」と分かれば、打つべき手はヒアリングの改善です。「提案までは行くが受注率が低い」なら、提案内容か競合対策の問題かもしれません。

原因が違えば、打ち手も変わります。ここが、精神論との決定的な違いです。

個性と数字を分析する

さらに重要なのが、メンバーごとに数字を見ることです。

  • Aさん:商談数は多いが、受注率が低い → 案件の質、またはヒアリング・提案に課題
  • Bさん:受注率は高いが、商談数が少ない → 行動量、またはアプローチ手段に課題

この違いが分かれば、それぞれに異なるマネジメントができます。同じアドバイスを全員にしても、効く人と効かない人がいるのは当然ですよね。

営業マネージャーは、数字を報告する人ではありません。数字から問題を発見し、次の行動を決める人です。

💡 ここだけ押さえておきたいこと

  • 優秀なプレイヤーが、必ずしも優秀なマネージャーになるわけではない
  • マネージャーを目指すなら、早い段階から「自分が売る」だけでなく「人を通じて成果を作る」という視点を持っておく

今日から始められること

マネージャー昇格の打診を受けてから準備を始めるのでは、正直遅いです。

いま、プレイヤーとして働いているなら、この3つから始めてみてください。

  • 自分の営業活動を、数字で分解して記録する(商談数・提案数・受注数・単価)
  • 後輩の商談に同行し、うまくいかない原因を自分なりに特定してみる
  • 自分の成功事例を、チームに共有できる形にまとめてみる

どれも、役職がなくてもできることです。

そして、こうした習慣を持っている人は、実際にマネージャーになったときの立ち上がりがまったく違います。マネージャーとは、プレイヤー時代の準備が、そのまま差になって表れるポジションなんです。

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