保育士から事務職へ|「楽そう」で選ぶと後悔する3つの理由と、活かせる力

「保育士は大変だから、事務職に転職したい」。土日休み、残業が少ない、体力的に楽そう。そんなイメージから事務職を目指す方は、とても多いです。実際、選択肢として悪くありません。ただ、転職してから「思っていたのと違った」と感じる人がいるのも事実なんです。

📌 この記事のポイント

  • 事務職=PCが得意ならOK、という理解は少し違う
  • 後悔しやすい理由は「PCスキル」「成果が見えにくい」「年収とキャリア」の3つ
  • 保育士のタスク管理力・正確性・調整力は、事務職でしっかり活きる
  • 同じ事務でも、一般事務/営業事務/経理で身につくものが違う
  • 「楽そうだから」ではなく「何のスキルを身につけたいか」で選ぶ
目次

後悔しやすい3つの理由

① 想像以上にPCスキルが求められる

企業の事務職では、Excelでのデータ集計、関数、資料作成、メール、社内システムなどを日常的に使います。

保育士時代にもPCを使っていたとしても、企業が求めるレベルとは異なる場合があるんですよね。「PCは使える」と思って入社したものの、業務についていくのに苦労するケースは、決して珍しくありません。

ここは、転職前に確認しておきたいところです。

② 仕事の成果が見えにくい

保育士は、子どもの成長や保護者からの感謝など、仕事の成果を実感できる場面がありますよね。

一方、事務職の成果は「正確に処理すること」「周囲がスムーズに仕事を進められるよう支えること」です。感謝の言葉が毎日飛んでくるわけではありません。

そのため、「人の役に立っている実感が欲しい」という気持ちが強い方は、物足りなさを感じる可能性があります。

③ 年収とキャリアアップのイメージを確認していなかった

未経験から一般事務へ転職すると、年収が上がらない、あるいは下がることもあります。

また、業務範囲が限定されている会社では、数年後も仕事内容がほとんど変わらないケースもあります。「安定している」と捉えることもできますが、「3年後に何ができるようになっているか」という視点で見ると、少し慎重に考えたいところです。

「事務職=PCが得意ならOK」ではありません

ここ、意外と誤解されやすいポイントです。

たしかにExcelやWordのスキルは重要です。でも、企業の事務職で求められるのは、それだけではないんです。

保育士の経験が、そのまま活きる部分

  • タスク管理:保育、書類作成、保護者対応、行事準備。複数の仕事を同時に進めてきた経験は、事務職でそのまま活きる
  • 正確性:連絡事項や園児の情報を正確に記録し、必要な人に共有する。データ入力や書類作成でも、同じ能力が求められる
  • 調整力:事務職は一人で完結する仕事ばかりではない。営業、上司、取引先など複数から依頼を受け、優先順位を判断する場面がある
  • コミュニケーション力:電話対応、社内調整、依頼の背景を確認する力

実際、営業事務や総務に転職した方が入社後に評価されるのは、PCスキルよりもこの段取り力と調整力だったりします。

同じ「事務」でも、中身はかなり違います

求人を見るときは、「事務職」というくくりで見ないことが大事です。

  • 一般事務:データ入力、書類管理、電話・来客対応など。入りやすい反面、専門性が積み上がりにくい会社もある
  • 営業事務:営業担当のサポート。見積・受発注、資料作成、顧客対応、スケジュール調整。急な依頼も多く、段取り力が活きる
  • 経理事務:数字を扱う。簿記などの知識が求められる求人もあるが、専門性が積み上がりやすい
  • 総務:備品管理、契約書管理、社内イベント、問い合わせ対応など「何でも屋」に近い。幅広く関わりたい人に向く
  • 人事アシスタント・採用アシスタント:日程調整、求人票管理、入社手続き、研修準備など

「土日休みで、体力的に楽そう」という条件だけで選ぶと、この違いを見落としてしまいます。

💡 ここだけ押さえておきたいこと

  • 事務職が悪いわけではまったくない
  • 問題は「楽そうだから」というイメージだけで選ぶこと
  • 転職前に、仕事内容・必要なスキル・給与・残業・評価制度・キャリアパスまで確認する

後悔を防ぐための、事前確認リスト

面接や求人票で、ここまで確認しておくと安心です。

  • 一日の業務の流れ(どの仕事に、どれくらいの時間を使うのか)
  • 求められるExcelのレベル(関数はどこまで使うのか、資料作成はあるのか)
  • 繁忙期はいつで、そのときの残業はどれくらいか
  • 評価は何で決まるのか、昇給はどのように反映されるのか
  • 3年後、5年後にどんな仕事を任される可能性があるのか
  • 未経験で入社した人が、今どんな仕事をしているのか

「辞めたい」ではなく「何を実現したいか」から選ぶ

事務職への転職で後悔を防ぐいちばんのポイントは、実はシンプルです。

「保育士を辞めたい」から選ぶのではなく、「次の仕事で何を実現したいのか」から逆算して選ぶこと。

働き方を安定させたいのか。PCスキルを身につけたいのか。専門性を積み上げたいのか。年収を上げたいのか。

目的がはっきりすれば、同じ「事務職」の中でも選ぶべき求人は変わってきます。そして、保育士として培ってきたタスク管理力・正確性・調整力にPCスキルを掛け合わせる——そう考えれば、これまでの経験は決して無駄になりません。

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