保育士を辞めたい。でも次に何をしたいか分からない人へ|まず整理したい4つの問い

「保育士を辞めたい。でも、次に何をしたいのかが分からない」——そんな状態で立ち止まっている方は、実はとても多いんです。

📌 この記事のポイント

  • 転職を考え始めた段階で「やりたい仕事」が明確な人のほうが、むしろ少数派
  • 最初にやるべきは「やりたいこと探し」ではなく「何が嫌なのかの分解」
  • 嫌なこと・楽しかったこと・得意だったこと・変えたいこと、の順で整理していく
  • 「好き・得意・苦手・価値観」の4つが重なるところに、向いている仕事のヒントがある
  • 答えを持ってから始めなくていい。動きながら見つけていくもの
目次

「やりたい仕事」から探すと、たいてい行き詰まります

転職を考えたとき、多くの方が最初にやるのが「自分は何がやりたいんだろう」と考えることではないでしょうか。でも、これがなかなか出てこない。求人サイトを開いても、職種名を見ても、ピンとこない。そしてまた「やっぱり自分には何もないのかも」と落ち込んでしまう……。

実は、この順番がしんどさの原因なんです。

「やりたい仕事」というのは、いくつかの仕事を知って、比べて、自分の経験と照らし合わせて、はじめて輪郭が見えてくるもの。何も情報がない状態で頭の中だけで探しても、出てこなくて当然なんですよね。

だから最初にやるのは、やりたいこと探しではありません。もっと手前の、「今、何を変えたいのか」を言葉にすることです。

ステップ1|まずは「何が嫌なのか」を分解する

保育士を辞めたいと思ったとき、その理由は一つではないはずです。ただ、ぼんやりと「しんどい」で止まっていると、次の仕事に何を求めればいいのかが決まりません。

だから、少し面倒でも分解してみてください。

  • 給与が低いことなのか
  • 土日勤務やシフト勤務なのか
  • 残業や持ち帰りの仕事なのか
  • 人間関係なのか
  • 責任の重さや、事故への緊張感なのか
  • それとも、子どもと接し続けること自体に疲れているのか

ここが大事なところで、たとえば「人間関係が嫌」なのに一日中人と関わる職種を選んでしまうと、環境は変わっても同じ疲れ方をしてしまう可能性があります。逆に「土日勤務が嫌」なだけで、人と関わること自体は好きなのであれば、選べる仕事はぐっと広がります。

何が嫌なのかが分かると、次の仕事に求める条件が見えてきます。

ステップ2|「何が楽しかったか」を思い出す

次に、少し前向きな問いです。保育士として働いてきた中で、何をしているときが楽しかったですか?

子どもと関わることそのものが好きだったのか。保護者との会話が好きだったのか。行事を企画するのが好きだったのか。後輩に教えるのが好きだったのか。書類やおたよりを整えるのが、実は嫌いじゃなかったのか。

同じ「保育士」でも、楽しかった部分は人によってまったく違います。そしてこの部分が、次の仕事のモチベーションにつながっていくんです。

ステップ3|「何が得意だったか」も並べてみる

好きなことと得意なことは、必ずしも一致しません。だから、分けて考えてみてください。

たとえば保護者との関係づくりが得意だったなら、営業やキャリアアドバイザーのように、相手と信頼関係を築くことが仕事の中心になる職種と接続できます。行事の運営が得意だったなら、営業企画や事務、イベント運営など、段取りとスケジュール管理が武器になる仕事があります。後輩指導が得意だったなら、人事や採用、育成に関わる仕事も候補に入ってきます。

「保育士の経験」とひとまとめにせず、その中のどの部分が得意だったかまで下ろすと、転換先が具体的になっていきます。

ステップ4|「次の仕事で何を得たいのか」を決める

年収、休日、働き方、キャリア、専門性、やりがい。求めたいものはいくつもあると思います。でも、全部を満たす仕事を探そうとすると、また動けなくなってしまうんですよね。

だから、順位をつけてみてください。今の自分が、最も変えたいものはどれか。

「まずは休日を変えたい。年収は横ばいでもいい」なのか。「年収を上げたい。そのためなら数字を追う仕事でもいい」なのか。「一度、一般企業の仕事を経験しておきたい」なのか。ここが決まると、求人を見たときに「これは違う」「これは近いかも」と判断できるようになります。

「好き・得意・苦手・価値観」の4つで重ねてみる

もう少し整理を進めたい方は、次の4つを書き出して、重なるところを探してみてください。

  • 好き:人と話すこと、人を支えること、企画すること……何にモチベーションが湧くか
  • 得意:保護者対応、行事準備、後輩育成、書類作成……人より上手くできたこと
  • 苦手:数字を追うこと、一人で黙々と作業すること、急かされること……ストレスになること
  • 価値観:年収、休日、安定、成長、やりがい、働く場所……仕事に何を求めるか

たとえば「人の話を聞くのが好き」+「関係づくりが得意」+「数字の競争は苦手」+「人の役に立ちたい」なら、カスタマーサクセスやキャリアアドバイザーのような、伴走型の仕事が候補になります。

一方で「人と話すのが好き」+「成果を出すのが好き」+「競争は苦にならない」なら、営業職も十分に選択肢に入ってきます。

ここで注意したいのが、適職診断の結果だけで決めないこと。診断はあくまできっかけです。それよりも、自分の実際の経験を振り返って「何をしているときが楽しかったか」「何をしたときに評価されたか」「何が苦痛だったか」を具体的に洗い出すほうが、ずっと精度が高くなります。

💡 ここだけ押さえておきたいこと

  • 「やりたい仕事が分からない」は、転職を諦める理由にはならない
  • 嫌なこと→楽しかったこと→得意だったこと→変えたいこと、の順で整理する
  • 全部を満たす仕事ではなく「今いちばん変えたいこと」を決める
  • 向いている仕事は、どこかに一つだけ存在するものではなく、絞り込んでいくもの

答えを持ってから始めなくて大丈夫です

転職活動は、最初から答えを持って始める必要はありません。求人を見たり、実際に働いている人の話を聞いたり、面接で企業の話を聞いたりしながら、「あ、こういう仕事もあるんだ」と選択肢が増えていきます。動き出してから見えてくることのほうが、はるかに多いんです。

「やりたいことが分からないから、まだ動けない」ではなく、「何を変えたいのか」から考えてみる。そこが決まれば、次に見るべき求人は、自然と絞られていきます。

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